「ん? 流れない?」と感じたとき、「もう一度流せば何とかなるかも」と思いがちですが、やめておいた方が無難です。ふつうの水流では抜けない詰まりだからこそ、流れ渋っているのです。
まずは、使用を中止しましょう!
業者に依頼する前に、自分でできる対処方法があります。たいていの場合、自力で解決できます。
これに着手する前に、鉄則があります。
便器の周辺を、ビニールシートや古新聞紙をたくさん使って、カバーしましょう!
ということです。汚水があふれてしまったり水ハネしたりして、床を汚すのを防ぐためです。
もっとも簡単で安価な方法から試しましょう。詰まっているトイレットペーパーを溶かすために、お湯を使う方法です。
お湯を5リットルくらいわかします。そして、排水口に少量の中性洗剤を注ぎます。潤滑のためです。
そして、お湯を少しずつ注いでいきます。あふれないように気をつけましょう。できれば、便器内の水を少しでも減らしてから注ぐ方が良いです。
うまくいけば、これだけでスルッと詰まりが抜けます。
お湯でダメなら、「定番」といえる手法、ラバーカップを使いましょう。棒の先に吸盤がついたもので、学校のトイレにはかならず置いてありますから、誰しも子どもの頃に見たことがあるはずです。
ふつうの形状をした「和式用」、吸盤の先がすぼまった形をしている「洋式用」、すぼまった部分が折りたためて和式にも使える「兼用」があります。家に1本、そなえておくことをお勧めします。
ラバーカップは、排水口に水平に押し当て、ゆっくり押し込んでカップ内の水と空気を抜き、一気に引き抜きます。押し当てたとき、カップのふちが水没している状態にするのがコツです。
「ゴボッ」という感じの手応えがあったら、成功です。一度で無理なら、2、3度、試しましょう。
ラバーカップでダメなら、より強力な圧力が使える道具があります。ローポンプというもので、自転車用空気入れを太くしたような形状をしていて、先端が吸盤状になっています。
ローポンプは、ピストンを往復させることで吸引圧だけでなく噴出圧も利用でき、その圧力もラバーカップの5倍ほどにもなりますので、かなり強力です。
一般家庭向け製品では1,000円台からあり、先端のアダプターを付け替えることでトイレのみならずキッチンやバスルームの排水管詰まりにも対応できるプロ仕様のものだと2万円くらいになります。約2万円は業者の出張修理1~2回分ですから、「家に1本」も検討の余地があるでしょう。
一般家庭で個人にできる範囲は以上です。ここまでやれば、ほぼ9割方、解決できるはずです。
それでも、どうしてもダメだった場合は、仕方ありません、プロの業者に対応を依頼しましょう。
「修理業者の選び方」のページを参考に、業者に連絡をとってください。